なれそめ③
「イケメンとセックスしたい」という夢が叶ったわたしは、次なる目標を定めることにしました。
わたしには、昔から密かに夢見ていることがあります。
それは、「美少年を産み育てること」です。
何を隠そう、わたしは美少年が大好きです。
もし、自分の子供が美少年で、その成長を見守り続けることができたなら…
しかし、残念ながらわたし自身はいたって平凡な容姿…
その夢を叶えるには「イケメンの遺伝子をもらう」ことが必要不可欠なので、「宝くじで7億当てる」レベルの叶わぬ夢として密かに胸にしまっていました。
しかし。
わたしはただのアラサーOLから、イケメンとワンチャンしたアラサーOLにランクアップしたわけです。
頑張れば、イケメンの遺伝子をもらうことも可能なのでは?
そんなわけで、次の目標を
「子供を産ませてくれるイケメンを探す(できれば結婚してほしい)」
に決めたのでした。
ところで、わたしが登録していたマッチングアプリは、いわゆる婚活向けというか、いたって真面目に交際したい人用のものでした。
婚活系SNSは、やはり本気度が高い人が多くプロフィールも詳細なので交際相手を見つけるのにはいいのですが、反面気軽に会えない部分があります。
気軽に多くの人に会うという点では、途中から導入したTinderがとても使いやすかったです。
そしてこのTinderに登録したことで、推しと出会うことになります。
Tinderを勧めてくれた友達には本当に感謝してもしきれないです。
Tinderは気軽な反面ステータス情報が少ないので、写真を頼りに完全に見た目だけで選ぶことにしていました。
並行して引き続き婚活系SNSも使っていましたが、イケメンと接触するという観点ではTinderが使いやすかったので、徐々にTinderメインにシフトしていきました。
Tinderメインになってから、その頃ちょうど某女子大生さんの食べログが有名だったこともあって、ツイッターで昔から仲良くしている古参フォロワー向けに鍵垢で出会った男性のレポートを載せるようになっていました。
もし機会があれば、ブログでもそのとき出会った中で印象に残った人の話をしたいと思います。
そんなわけで、推しもはじめは他の男性と変わらず、TinderでわたしからLIKEを送って反応してくれたうちの1人でした。
Tinderではあまりプロフィールを気にせずにLIKEを送っていましたが、推しは某旧帝大の院生との記載があったので、「すごい子だな~」と印象に残っていました。
また、基本的にはあまり年下にLIKEを送っていなかったので、その点でも珍しい存在ではありました。
やりとりの中でカクテルが好きと話したら、推し行きつけのバーに連れていってくれることになりました。
写真を見て抱かれたいと思える人にしかLIKEは送らないと決めてはいましたが、往々にして写真詐欺が多い上に、推しは自分でも認めるレベルに写真写りが悪いので、正直会うまではそこまで期待していなかったのが事実です。
なので、推しに会った瞬間、本当にびっくりしました。
冗談抜きでこんなにドストライクな顔の人が実在するんだなって。
その瞬間、わたしは今日は絶対この人に抱かれる、と心に決めました。
なんなら出会って5分後にツイッターで「今日抱かれる」ってツイートしました。
本当に、書き表せないくらいツボなんです。
まずとにかく顔が好きすぎる。
それに加えて高身長、細身の条件もクリア。
さらに色白とか浮いた血管とか。
とにかくわたしの性癖全部乗せなんです。
ちょっとまって?
なんならわたしがキャラデザした??
もしかして、昔ノートに落書きした理想の男の子が現実となって現れた??
神様からの贈り物??
そんな興奮を抱えながら、 約束していた通りバーへ向かいました。
ところで、推しにわたしの第一印象を聞いたら、
「顔の割に身長が低い」
「顔悪くないのに写真写り悪い」
と、沖縄と北海道くらいの温度差で答えてくれました。すき。
あと、会うまで推しに業者だと思われてたらしいです。
本当によく会いに来てくれたよなって思います。
「箸が転がるだけで面白い年頃」なんていう言葉がありますけど、バーに着いてからのわたしは推しのあまりの顔の綺麗さに「推しが動くだけでかっこいい年頃」になり、「え?かっこいい」「は?!かっこいい」「はぁ~~~かっこいい」しか発せなくなっていました。
わたしは無類の眼鏡フェチなんですけど、推しの魅力を語る上で外せないのが眼鏡です。
推しはわたしが出会った人の中で1番眼鏡が似合うと言っても過言ではないです。
ベストメガニスト賞殿堂入りレベルです。
それなのに、です。
わたしは見てしまいました。
待ち合わせのとき、直前まで眼鏡をかけていたのに、会った瞬間に外した推しを…
推しに好きなタイプを聞かれて、ここぞとばかりに「眼鏡が似合う人」と答えるわたし。
それを聞いておもむろに眼鏡を取り出してかける推し。
いえ~~~い!!!
めっちゃ眼鏡~~~!!!!
ここからはもう視界に眼鏡のイケメンが常に映り続けるという、びっくりするほどユートピアでした。
余談ですが、「メガネが似合う人が好き」というと、似合ってもいないのに「俺眼鏡かけてるよ」とか言ってくるクソブスが心の底から嫌いです。
その回答が、「俺巨乳が好きなんだ」に対して貧乳に「わたしもおっぱいついてるよ」って返されるレベルのクソ回答だということに本当に一刻も早く気づいてほしいです。
それから、わたしは浮いた血管も大好きなんですけど、推しはいい具合に血管が浮いています。
なんかもうこんなタイプのイケメンに出会うことは二度とないしまた会ってもらえるかもわからないしやりたいこと全部やらなきゃ損じゃない?!?!
みたいな気持ちになっていたわたしは、お酒もそこそこ入っていたことから、うっかり「血管触らせて」とお願いしていました。
推しは快く血管を触らせてくれた上に、どうやったら血管が浮くか色々試してくれるという神対応。
ここぞとばかりにずっと血管を触り倒させてもらいました。
わたしがそんな状態だったので、自然とフェチの話になり、推しにも「何かそういうのある?」と聞いてみると、
「頭撫でたりするのは好き」
なんて言うので、すかさず
「え、撫でられたい」
って言いましたよね。
それはもう食い気味で言いました。
そして撫でてもらいました。
もう、目の前には超絶タイプの眼鏡イケメンがいて、その血管を触らせてもらいながら時々撫でてくれるって世界はいつからこんなにわたしに優しくなったんだろう…
そんなこんなで、ホテルに誘われた台詞は
「もっと撫でられるとこ行こうか」
でした。
ホテルに着いてからはまぁ色々あって
「俺が脱いだらびっくりするかも」と意味深な推しが全身剃毛済みのパイパンだったり
いざ致し始めたら推しが遅漏すぎてイったフリをされたり
バブルバスの魅力についてわたしが力説して1時間くらいお風呂で泡遊びをしてみたり
お互い翌日学校と会社があるのにもかかわらず、セックスして1時間くらい寝てまたセックスからの登校出社という謎のアクティブさを発揮したり
とても楽しい時間を過ごしました。
推しのことになると書きたいことが多すぎて、つい長くなってしまいます…
次回でなれそめ編は終わりの予定です。
なれそめ編の最後は、推しとわたしが専用契約を結ぶ話です。